第1回 健康な毎日を送るために (H20.1.27)
1.東洋医学ってどんな医学?
中国に代表される医学で、非常に古くからおこなわれている、世界でも有数の伝統的な医学です。
皆さんもご存知の通り、あんまや鍼灸などが代表的な治療法とされており、心地のよい刺激を加えながら、
病気を予防したり、痛みやしびれなどの様々な症状を取り除いていきます。
2.病気にならないようにするにはどうすればいいの?
東洋医学では、特に気候・気象の変化(風・熱・湿・燥・寒)、感情の乱れ、
飲食の不摂生や疲れなどに気をつけるようにといっています。
また厚生労働省は、国民に向けて、バランスのとれた食事、適度な運動、
充分な睡眠の三つを守って生活すれば、糖尿病や高血圧といった生活習慣病が予防できるといっています。
このように、東洋医学と西洋医学の両方の考え方をうまく取り入れながら生活していくことが、
より健康で快適な人生を送る手がかりとなっていくのではないでしょうか。
3.健康に向けての具体的な取り組みは?
WHO(世界保健機構)では、健康の定義を次のようにまとめています。
ア 精神的に健康であること
イ 肉体的に健康であること
ウ 社会的に健康であること
この三つの条件が満たされて初めて健康であるといわれています。
(1)精神的な健康とは?
感情の乱れを極力なくし、安定した精神状態を保ちながら、
ゆとりを持って生活をすることが健康にとって非常に大切です。
東洋医学では、感情を、怒り・喜び・思い・悲しみ・憂い・恐れ・驚きの七つにまとめています。
この七情の乱れが病を引き起こすのです。
(2)肉体的な健康とは?
肉体的な健康を維持するために必要な体力を次の二つに分けます。
①行動体力
この体力を維持するためには、適度な運動を毎日続けることが大切です。
中高年以降の人たちにとって最も簡単な方法が歩行(ウォーキング)です。
健康を維持するためには、1日10,000歩(高齢者で7,000歩)歩くことが必要だといわれています。
歩くことにより、足腰の筋力が充実してくると、全身の血液循環がよくなり、疲れにくい体となっていきます。
それが将来の寝たきり状態を予防する方向にも結びついていくのです。
②防衛体力
バランスのとれた食事(一日30品目の食材)と、充分な睡眠が必要条件となります。
これにより、自然治癒力を高め、様々な病気の感染などから身を守る抵抗力を身に付けるのです。
(3)社会的な健康とは?
WHOの健康の定義における社会的健康とは、戦争や飢餓のない状態を指しており、
政治的状況や衛生、公衆衛生面を強く意識したものです。
身近なものに置き換えると、社会的に健康であるということは、家庭内はもちろんのこと、
職場や地域社会の中でお互いの信頼関係を保ちながら生活できる関係を維持していけるということだと思います。
他人に対し気を配り、思いやりを持って接し、自分勝手な言動を慎み、常に相手の立場に立って
物事を考えていく態度が社会的な健康に結びついていくのではないでしょうか。