27.自立度って
訪問マッサージで施術対象となる患者様は、介護保険を使って
「訪問看護」や「訪問リハビリ」を受けておられることも多いと思います。
そのような介護現場では、「障害高齢者の日常生活自立度(寝たきり度)」と
「認知高齢者の日常生活自立度」がよく用いられている模様です。
そこで、今回は、その概要を紹介します。
下記の2つの表をご参考にしてください。
《障害高齢者の日常生活自立度(寝たきり度)》
「生活自立」
J 何らかの障害は有するが、日常生活はほぼ自立しており独力で外出する。
J1 交通機関を利用して外出する。
J2 隣近所へなら外出する。
「準寝たきり」
A 屋内での生活は概ね自立しているが、介助なしには外出しない。
A1 介助により外出し、日中ほとんどベッドから離れて生活する。
A2 外出の頻度が少なく、日中も寝たきりの生活をしている。
「寝たきり」
B 屋内での生活は何らかの介助を要し、日中もベッド上での生活が主体であるが、座位を保つ。
B1 車椅子に移乗し、食事、排泄はベッドから離れて行う。
B2 介助により車椅子に移乗する。
C 日中ベッド上で過ごし、排泄、食事、着替において介助を要する。
C1 自力で寝返りをうつ。
C2 自力では寝返りもうてない。
※ 判定は、補装具や自助具等の器具を使用した状態であっても差し支えない。
《認知高齢者の日常生活自立度》
Ⅰ 何らかの認知症を有するが、日常生活は家庭内及び社会的にもほぼ自立している。
Ⅱ 日常生活に支障を来たすような症状・行動や意思疎通の困難さが多少見られても、誰かが注意していれば自立できる。
ⅡA 家庭外で上記Ⅱの状態が見られる。
たびたび道に迷うとか、買い物や事務、金銭管理などそれまでできてきたことにミスが目立つ等。
ⅡB 家庭内上記Ⅱの状態が見られる。
服薬管理ができない、電話の対応や訪問者との対応など一人で留守番ができない等。
Ⅲ 日常生活に支障を来たすような症状・行動や意思疎通の困難さが見られ、介護を必要とする。
ⅢA 日中を中心して上記Ⅲの状態が見られる。
着替え、食事、排便、排尿が上手にできない、時間がかかる。やたらに物を口に入れる、物を拾い集める、
徘徊、失禁、大声・奇声をあげる、火の不始末、不潔行為、性的異常行為等。
ⅢB 夜間を中心に上記Ⅲの状態が見られる。
ランクⅢAに同じ。
Ⅳ 日常生活に支障を来たすような症状・行動や意思疎通の困難さが頻繁に見られ、常に介護を必要とする。
ランクⅢに同じ
M 著しい精神症状や問題行動あるいは重篤な身体疾患が見られ、専門医療を必要とする。
せん妄、妄想、興奮、自傷、他害等の精神症状や精神症状に起因する問題行動が継続する状態等。